園舎設計最前線
2014年6月
C012
ちょっとした遊びを加える
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こどものための空間を設計する上で大切な事は、こどもの目線で考えた時に気付けるちょっとした遊びを園舎の中に散りばめるという事です。例えばの写真のバラバラな高さ・大きさの窓ですが、低い位置の窓はこどもたちにとってはベンチになったり、高い位置の窓はそこから空が見えたりと、こどもの目線で見た時に、窓に色々な意味を持たせる事が出来ます。外から見ると白1色の扉でも開けると中はそれぞれ色が違うトイレブースや、ビー玉が埋め込まれた足洗い場等、多感な時期のこどもが過ごす空間だからこそ、こういった遊びを大切にした空間づくりが意味を持ちます。
光と色で空間を彩る
使い勝手を考えたシンプルな空間に、光や色で彩を与えてあげると、シンプルな中にも楽しさを感じれる園舎が生まれます。こどもっぽい装飾を加えなくても、光と色を組み合せる事で、こどもの感性を刺激する空間を演出できます。
知育の空間としてのしつらえ
日常生活から気付きや学びを得るという事は幼児教育の場ではとても大事な事です。食育の一環として厨房をガラス張りにする事で、いつも食事を作ってくれている人の姿を見る事ができ、作ってくれた人への感謝の気持ちが自然と身に付く様になります。 その他、階段の段数に合わせて数字を書いたり、あえて英語のサインを使ったり、知育の空間としてのちょっとした工夫がこどもにとっての良い刺激になります。
色々な保育室の考え方
保育の考え方によって、保育室のあり方も様々です。手をどこで洗うか、身支度をどこでするか、年次保育か縦割り保育か・・・最も先進的な例では、2歳児以上のこどもがワンルームに一同に会する保育室もあります。これといった正解が無いという所も、園舎設計の面白い所です。
安全への配慮はしっかりと!
こどもが自由にのびのび過ごせる空間にしたいからこそ、安全への配慮は最重要課題です。特にケガのし易い扉周りや、床のクッション性、階段の手摺、見通しの確保、等・・・細部にわたってのきめの細かい安全への配慮がなされた設計を行います。
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